Memories of the Inner Journey

第9回 家宅捜査

家宅捜査

小学校5年生のある日、家に戻ると、玄関先にスーツ姿の大人が4-5人立っていた。
僕はかぎっ子で、当時はまだ珍しいマンションの6階に住んでいた。
何だろうと思いながら、カギを開けようとすると

「かずたかくん、かな?」
「はい!」

そう答えると、突然
「家宅捜査令状です。これから家の中を捜索します。でも君は子供なので、管理人さんに立ち会ってもらうから」

僕は理解できないまま、男たちは鍵の空いた扉を開けてどやどやと入り込んでいく。
僕は玄関先で、ランドセルをしょったまま、
男たちが家の中を探し回るのを、ただ見ているだけだった。

「こんなものがここにある」
「そっちはどうだ?」

しばらくして、僕の机の引き出しを開けるのを見て、隠してあったテストの答案(あんまり点数がよくなかった)が見られるのが嫌だったのを覚えている。
そのあとのこと、覚えていない。

母はいつも、僕が寝てから帰ってきていた。
その日のうちに伝えたのか、朝目が覚めてからだったのかわからない。
でも、僕はその時の光景と怖かったこと、なんだかとてもいやだったことは、はっきりと覚えている。

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